弟のハリードが自身のウェブログに本当に長い記事をアップしました。拘束された経験について書いたものです。【→日本語化済:ファイルは5つに分けてあります。その1,その2,その3,その4,その5】彼らは僕に尋ねました。「お前はロンドンの爆弾とどういう関係がある?」
「はぁぁぁぁ???!!」って感じですよ。
「ロンドンの爆弾???! 何もないです!」と答えました。
ガツン!!
首に重い手が下ろされましたが,僕の頭は考え事でいっぱいいっぱいで,痛みは感じませんでした。しばらくのあいだ,首がびりびりしていました。
「吐けぇっ」と男は言いました。
「こっちを向け」と怒鳴りました。
僕は向きを変え,壁ではなく部屋の方に向かいましたが,見えたのは自分の鼻と僕を尋問している人物の靴だけ。彼は至近距離に立っていました。
「お前,ひげを生やしているな。なぜだ?」と彼は訊きました。
「預言者が……」(預言者ムハンマドもひげを生やしていて,それがかっこいいと思うから……と言いたかったのですが最後まで言わないうちに)
バシン!!
彼は僕の顔に平手を食らわせました。とても大きな音がしたので,しばらくの間,部屋は何も物音がしなくなりました……。
「罰当たりめが(May the prophet curse you)」と彼は怒鳴りました。
弟は今では安全です。けれども彼は,イラク国内各地の拘置所や刑務所にいる数千という数のイラク人のことを忘れていない……でも問題があります――ほかのイラク人たちはどうだろうか,という問題が。あのような場所を出るためのお金も力もない人たちは? 家族や友人知人から引き離され,やってもいない犯罪で告発されている無実の人たちは? 彼らのために立ち上がるのは誰なのか? 人権はどうなっているのか? 市民権(公民権)は? 人道は?
拘置所にいた人たちのことを,こういった事例のサンプルとして,数例書きます。この人たちやその他拘束されているイラク人たちが,安全に家に戻ることを願っています。そして,家族とともに,米国政府やイラク当局に対し,イラク人の拘束という状況を改善するよう要請する取り組みをしていきます。自分の居場所について家族に知らせる権利はあって当然だし,拘束されたら速やかに,尋問や拷問を受けずに,判事の前に出る権利があって当然だし,法廷では本物の弁護士についてもらうのが当然です。少なくとも,自身の嫌疑は知らされて当然です。
ハリードのキャンペーンの要点は次の3点。
1)拘束された人は,自分がどこにいるのかを家族に知らせる権利を有するべきである。
2)拘束された人は,拷問されたりはずかしめられたりすることなく,拘束されてから48時間以内に,判事の前に出る権利を有するべきである。
3)拘束された人は,法廷において,本物の弁護士を立てる権利を有するべきである。
僕としては,連絡を取るのに適した人たちを探し,その人たちの連絡先などの情報を,次の投稿で書くようにしたいと思います。何かアイディアがある方は,コメント欄に投稿してください。よろしくお願いします。
Posted By Raed Jarrar at 1:01 AM
※最後の「コメント欄」のリンク先は,Raed blogのコメント欄です。コメント欄は……ええと,600件を超えています。
が,いつもと違って,荒らしの粘着で件数が増えているだけでなく,ニュースクリッピングで件数が増えているだけでなく,真剣な対話が見られます。It's very nice to see this happening.って感じ。
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